馬旅レポ【①由布院の人々と共に歩む辻馬車】
秋の旅行シーズン!ずっと行きたいと思っていた由布院(大分県)に行ってきました!旅のテーマは『馬と温泉』。今回のブログでは馬旅の魅力をたっぷりお届けしたいと思います!
今回一番楽しみにしていたのが『辻馬車』。温泉で有名な大分県湯布院のもう一つの名物でもあります。「馬がいるなら会いたいな」と軽い観光気分で『辻馬車』をプランに入れたのですが、そこには由布院の町の人々の苦労や熱い思いがこもっていました!
【辻馬車の歴史】
1975年に起きた、大分県中部地震による風評被害で客足が途絶えた由布院温泉。観光地に起きた致命的な打撃から復活するべく、町の人たちが立ち上がり、考えたのが『観光辻馬車』『音楽祭』『映画祭』『牛食い絶叫祭り』などだったそうです。
これらを通じて「由布院は元気ですよ!」と発信し、辻馬車により『馬車と共存できる安心なまち、ゆふいん』という新たな地域イメージを創り上げていったそうです。(引用:辻馬車パンフレットより)
↑普段馬を見慣れている子供達も「大きいねぇ!」とびっくり
【辻馬車を予約する!】
辻馬車は、実はネット予約などができません。開催当日の朝、由布市ツーリストインフォメーションセンターの窓口受付or電話受付のみとなっています(現地窓口優先)。
どうしても辻馬車に乗りたかったので、今回は予約開始30分前からスタンバイしました。センター前には誰もいないかなと思ったら、すでに先客が!私が並んだあとにはどんどん長い列が伸びていました。窓口予約が優先になるので、確実に乗りたい人は朝一頑張ってみてくださいね!(午前、午後共に数回設定されています)※天候や馬の調子で中止になることもあります。旅の予定を決める前に事前の確認電話も忘れずに。
↑辻馬車予約場所の「由布院ツーリストセンター」の2Fにはお洒落な資料スペースがあります、パンフレットやチラシもついでに入手しましょう!
【辻馬車の発車場所】
辻馬車のスタートは由布院駅の目のまえ!朝一の回が予約できなくても全然大丈夫。手湯に、足湯に、食べ歩きに...と駅目の前の湯の坪街道を散策したり、金鱗湖を楽しむことができます。
↑駅前の手湯。駅構内にも足湯(9:00~)があります♪さすが湯の町!
駅前ではもうスタンバイしてくれていました。体重約800キロ!サラブレッドよりずっと大きい重種、ペルシュロンのユキちゃんが担当してくれます。
穏やかで優しい瞳のユキちゃんは大ベテランで2歳から馬車を引いてくれているそうです。ユキちゃんは北海道生まれで、由布院の街並みを毎日毎日歩いてくれています。運動を欠かさないことで、筋肉もしっかり!1トンも運べちゃう力持ちです。辻馬車歴は21年!
【辻馬車観光】
青空の下、由布院の絶景と、紅葉、にぎやかな街並みを眺めながら、パカパカとユキちゃんのかわいい足音をBGMに、御者の方が由布院の歴史や辻馬車との歩みを語ってくれました。
約60分の行程の中、神社やお寺など数か所で停車をし、見学したり、ユキちゃんと写真を撮ったりすることができました。
途中もう一台の辻馬車とすれ違い。高齢のユキちゃんの引退も近づき、今は新しい子たちがしっかりと辻馬車の歴史を引き継いでいく準備ができています。
新しく来た子たちは、なんとベルギーのベルシャンホース。飛行機に乗って来ました。ベルギーでは林業や、エビ引き網していたそうです!辻馬車自体はポーランドから、ハーネスはカナダなどからと世界各地から輸入しているそうです。日本にはほとんどないのすが、実は辻馬車業界は国際的です!
約60分の道のりの中、淡々と、けれど熱く語る御者さんのお話や、馬車が通ると笑顔で手を振ってくれる地元の人々が印象的でした。由布院の人たちの思いも、また新しい馬達と共に...これからも辻馬車で伝え続けられるのですね。
※ブログの内容は2023年11月時点での内容です。ご予約方法等、事前にご確認ください。
written by Okanami