初老ジャパンに聞いてみました!上手くなるには?
前回は初老ジャパンメンバーの北島隆三選手と田中選手に総合馬術の魅力について伺いました。今回は、馬に乗ることが上手くなるには?彼らが、この夏、パリオリンピックで銅メダルを取るまでの経験値から、お話を聞いてみました。
センスがあるってどういうこと?
日本に帰国している北島選手と田中選手、現在は乗馬クラブクレインネットワークの会場を回り、会員さまへのレッスンアドバイスやスタッフへの指導などを行っています。そんな中で乗馬センスについての話になりました。
田中選手「今、クレインをあちこち回っていますけど、会員さんのレッスンやスタッフが朝乗っているのを見て、センスがあるなっていう子はいます。」
ー「センスがあるってどういうことですか?」
田中選手「乗りがいい。乗りがいい子ですね。」
北島選手「もちろん、あるよ。あんねんけど・・・」
田中選手「うーん、センスがあると感じるのは、言ったアドバイスに対してすぐに反応してできることですかね。」
北島選手「反応がいい。もしくはそこからの修正、継続して直す力。それは、もう努力。俺が思うにセンスというよりは”努力”。例えば、何やろ、その子のセンスがあるから直せたんじゃなくて、その子の努力で直してみたい。」
田中選手「そう、それがセンスや(笑)めちゃ努力できるのは、それがそうですよ。レッスンとか見ていて、アドバイスしたことができたり、継続して修正していく、そうやって何か月後かに見たら成長している。もちろん成長できない人もいますから。」
北島選手「それは、もう直に馬にでる。変わるか変わらないかは馬に出てくるから、その子がやろうとしてるかしていないかは、何か月後かの馬が応えるんです。」
乗馬・馬術は経験のスポーツとも言われます。若い世代はまだ経験値が少ない、だからこそ、アドバイスを素直に受け止め、修正していく継続していく努力が必要になる。できるようになり、経験値を積んでいくことが大事であるということがわかりました。
第三者の目線が必要
まだまだ海外でトレーニングをしている日本選手は少ないです。彼らがイギリスでトレーニングしている中で、感じていることも聞いてみました。
北島選手「僕らもトレーニングをしていますけど、毎日のようにトレーナーと一緒にやっている。どのパフォーマンスがいいか、自分が持っている感覚と第三者から見たピクチャーが全然違うっていうのは本当によくある。だから誰かに見てもらうというのは非常に大事。だから頑張れ頑張れだけじゃなくて、乗っていることが正解か正解じゃないかわからないと、それを教えてくれる第三者が必要。」
田中選手「あとは多分ね、自分がそんなに乗れるって思っていないんでしょう。その、乗り的に自分から見て上手に乗れているな、感覚いいなって思うけど、実際、本人はそんなに感覚がいいとかわかっていない。。」
ー「せっかく乗れているのに、本人が気が付いていない。ということですね。」
田中選手「周りが言ってあげないと、本人がやっていることができているという実感につながらない。」
ー「映像でアドバイスをするのは難しいのでしょうか?」
北島選手「やっぱり、その時、その時にアドバイスをしてその瞬間にやってほしい。感覚で覚えてくる。今こうして、こう馬が変わったんだなと感覚で覚えるから、また次やってみようとなる。その時でないと伝わらないし、僕らはそれを毎日トレーナーと一緒にやっている。」
結果を出す、勝ちたいと思わないとダメ
北島選手「あとは、競技で結果を出して勝てるか勝てないか・・」
ー「けど、勝ちたいマンが出ると勝てないんですよね(笑)」
北島選手「(笑)勝ちたいマンが勝ちすぎると勝てないんですよね。」
田中選手「精神的なマインドコントロールが必要です。ほんとうにいくら乗っていても経験を積んでも難しい、競技で勝ちたいマンが出て上手く行かないっていうのは絶対あります。だから、いかに冷静になれるか、場面場面のプレッシャーの中で大切になってきます。」
北島選手「けど、どんな選手、どんなスポーツのプロでも負けず嫌いじゃない人で勝っている人はいないですよね。そこまでやって当然ということを全部やって、競技で結果を出していく。そういう気持ちがあるのは大前提ですよね。環境とか関係なく、やりたい!勝ちたい!気持ちがあると、周りを巻き込んでいきます。」
ー「確かにそうですね。環境は自分が作っているというのはわかる感じがします。」
北島選手・田中選手のレッスンを受けられるチャンス!
現在、二人は全国の乗馬クラブクレインを回りながら、レッスンを行っています。
クレインの会員様でしたらレッスンを受けられるチャンスです。
開催される際は、ぜひ、ご参加ください。
お二人の話はまだ続きますが、本日はここまで、ありがとうございました。