馬はなぜニンジンが好きなのか?

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「馬には人参」このあまりに有名すぎる情報はいつの時代から定着したのでしょうか?そして「馬には人参」は本当なのか?馬と人参と人の謎(というには大袈裟ですが(笑))を深堀りしてみました。


 「馬は本当にニンジンが好きなのか?」と問われたら、その答えは「YES!」です。ただし、もう少し補足すると「甘味のあるものなら、その他にも好きな食べ物はいろいろ&ウマにだってそれぞれ個性はあるよ」というのが正確なところでしょうか?馬がニンジンを好む一番の理由は「甘味」です。草食動物の中でも甘味が大好きな馬は、甘い野菜、フルーツが大好きです。たとえば、りんご、かぼちゃ、バナナ、もっとダイレクトなところでいえば、角砂糖、黒砂糖。飲み物ならスポーツドリンク等!大事なのは糖度(砂糖の量)だけが甘さというわけではなく、酸味の高さや、果糖、ブドウ糖の量なども甘さを感じるバロメーターになります。ただし、馬それぞれの個体の経験や好みもあるので、ニンジンがあまり好きではない子もいます。

 人参と馬の関係を調べていたら...ズーラシア動物園が楽しい実験をしてくれていました。
お馬さんってニンジンがすきなんでしょ?


 結果から言うと...ニンジンは一番好きな食べ物ではないかも!という結果だったようです(笑)たしかに、クラブでもニンジンをあげれば大抵食べてくれますが、カボチャでもバナナでもほとんど同じ反応のような気がします(※クラブによりご褒美おやつの禁止や、野菜の種類の指定などもありますので必ずご確認ください。ではなぜニンジンなのか?考えられるものとしては、昔から日本ではニンジンが比較的手に入りやすかった、という答えが一番可能性が高そうです(昔はバナナや白砂糖は高価でした)。馬の味覚は鋭く、人間のように甘味や苦みなどを感じることができるので、ニンジンの甘味もしっかりと味わえるようです。


 実は、ニンジンは馬だけではなく、人にとってもなかなかよい食材です。

ニンジン(セリ科ニンジン属)
寒熱:微温(体を温める)or平
五味:甘
毒性:無毒

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 胃腸の働きを助けたり、気の巡りを改善する。食欲不振、下痢、便秘、目の疲れやトラブル、気管支炎などにも有効。粘膜を丈夫にする働き。また、血の巡りをよくするので、冷え性などにも効果的な食材です。ニンジンの主成分のβカロチンには抗酸化作用、老化防止作用、抗ガン作用がある(βカロチンを効果的にとるには油で調理する事)
 なんだか調べていくほど、馬より人にお勧めの食材のような気がしてきました(笑)ぜひ人間もどんどんニンジンを取りましょう。...と記事を書きながら、砂糖不使用の国産ニンジンミックスジュースを飲んでいる筆者です(ニンジン+みかん+バナナ 相性抜群です)
※食材を取り入れる際は必ずご自身の持病、体質などを考慮お願いいたします。ニンジンにはカリウム排除成分があるので、利尿剤などを使用している方にはおすすめできません)

 ニンジンのシャキシャキ感のもとでもある、栄養「セルロース(不溶性食物繊維)」の分解は、馬の場合消化管の中に飼っている!?微生物の力を借りて体に取り込んでいます。この微生物の活躍は大腸で行われています。消化の仕方、栄養の取り方は人間のそれとはかなり異なりますが、甘くておいしい♪そう感じるのは同じようですね。季節は春になりましたがまだ寒い日も続きます。(人間は)今夜はゴロっと大きなニンジンの入った温かいポトフなどいかがでしょうか?


written by Okanami